ロード・ケース型スピーカー・システム



上の写真は38cmウーファー1発用のロード・ケース型エンクロージャーです。
これにRADIANの38cm同軸スピーカー・ユニットまたは38cmウーファーを入れれば、ツアーなどで運搬する際、ケースを別に用意する必要が無くなりコスト・パフォーマンスも抜群です。
最近は小口径のウーファーを複数使い、更にツィーターを付けるのが流行ですが、スタジオ・モニターでツィーターなど使い物にならない事からもお分かりのように、高音域をまともに出すためには本格的なコンプレッション・ドライバーが必要です。RADIANの同軸型スピーカーを採用すればホーンの取り付けなど面倒なことがありませんし、カスタム・メイドのネットワークでスタジオ・モニター顔負けの特性をもたせることもできますから、ベースにも、ギターにも、キーボードにも最適なスピーカー・システムを作り上げることが可能です。
特にキーボードの場合は鍵盤の両側に小型のモニター・スピーカーをスタンドなどで聴きやすい位置に配置し、低音はフロアーに置いたサブ・ウーファーから再生させるようにすれば、見た目と使いやすさを両立させることが可能です。


38cm同軸型スピーカー(5215B+専用ネットワーク)を組み込んだ場合の特性。


38cmウーファー(2216)を組み込んだ場合の特性。


上記のウーファーをサブ・ウーファー用にチューニングし反共振周波数を34Hzまで下げ
更に、専用ネットワークを組み合わせた場合の特性です。
このサブ・ウーファーを下のシステムと組み合わせますと、100Hz以下が豊かになります。
しかも、このサブ・ウーファーは上に載せたシステムの邪魔は一切せず、全ての音が上の
システムから出ているように聞こえますので、低音の増強には最適です。





上の写真は30cmウーファー2発入りのベース用スピーカーシステムにRADIANの30cm同軸スピーカー・ユニットと30cmウーファーを入れ替え、カスタム・メイドのネットワークでスタジオモニタークラスの特性をクリアーさせたスピーカー・システムです。


緑の線はオリジナルのウーファー2発で鳴らした時の特性です。
赤の線はRADIANに換えて、ウーファー2発に仮のネットワークを挿入して鳴らした時の特性です。
赤+緑の線はウーファーを1発ずつ鳴らした時の特性です。
ウーファー2発の干渉により1.6kHz付近に鋭いディップが発生しているのがお分かりいただけると
思います。2〜6kHzのピークはコーン紙の分割振動を伴っており、高音が出ていないのにもかかわらず
非常に耳に付く付随音になります。
尚、35Hz付近の盛り上がりは部屋の影響によるものです。


赤の線がRADIANの同軸型ユニットとウーファーに換えネットワークを挿入して鳴らした時の特性です。
緑の線はインピーダンス特性です。
ウーファー2発の干渉による1.6kHz付近の鋭い1オクターブのディップを抑え、2.5kHz付近のなだらかな
2オクターブに渡るディップに移行してありますので、より自然な倍音が得られるようになっています。
バスレフの低音再生限界である反共振周波数はオリジナルより低い42Hz以下に調整してあります。


ウーファーとドライバーをそれぞれ単独で鳴らした時の特性です。
3オクターブ近いクロスオーバーですが、位相特性で合わせてありますので、周波数特性は
あくまでフラットです。


測定している部屋の影響がでないように、単一指向性のコンデンサーマイクを同軸型のユニットに近づけて
測定した場合の特性です。
優れたスタジオ・モニター並のフラットな特性が得られているのがお分かりいただけると思います。
残響のある状態では無指向性マイクによる特性表からも、お分かりのように低音が盛り上がります。


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