エンジニア の 独り言

ダイアフラムの質量

少し前のことになりますが、RADIANのダイアフラムの質量が何gなのかというご質問を
いただいたことがあります。

JBLなど他メーカーも公表しておりませんし、それ以前の問題としてコンプレッション
ドライバーの場合、ダイアフラムの重量=実効質量ということではないということもあり、
その時点ではお答えしかねましたが、先日、飛んでしまったJBLのダイアフラムが手に
入りましたので、とりあえずエッジの外周で切り取って測定してみることにいたしました。


1245

2インチスロート用(4インチボイスコイル)
 JBLの375用の初期アルミ・ダイアフラム  3.2g 
 JBLの2445用の初期チタン・ダイアフラム  4.0g 
 RADIAN 1245  3.3g 

375用のダイアフラムはエッジがダイアフラム本体と一体成形されているアルミ製です
が、ボイスコイルやボビンの材質の差で、少し軽くなっているようですが、ダイアフラム
本体の重さはRADIANの方が軽くなっているようです。。
もちろん、375用と1245の特性を比較してもお判りのように、ダイアフラムの重さだけで、
特性が決まるわけではないことは確かです。


ダイアフラムの場合、同じ製品でも製造時期によって変化することがありますし、他の
ダイアフラムについても測定したいと思っていますので、飛んでしまったダイアフラムを
寄付していただける方がいらっしゃいましたら、ご連絡ください。


EMILAR/RADIAN 2インチスロート用(3インチボイスコイル)
 EMILARのEC-320-16用のダイアフラム  2.1g
 RADIAN 1750-16の初期ダイアフラム 
 RADIAN 1750-16のダイアフラム 

3インチボイスコイルは、効率に関係する面積と、高音域の再生限界に影響する重量
のバランスが良いのかもしれません。

1インチスロート用(1.75インチボイスコイル)
 EMILARのEK-175用のダイアフラム 0.9g弱
 RADIAN 1450-8の初期ダイアフラム 
0.9g
 RADIAN 1450-8のダイアフラム 0.8g強

RADIANの初期のダイアフラムでは、耐入力UPのため、僅かですが重くなりましたが、
最新のバージョンではEMILAR時代より軽量化されています。