ホーンの表面仕上げは一般的にはあまり触れられることがありませんが、コーティング や塗装によっても特性は変化します。 普通に考えますと、FRPのように表面がツルツルのホーンの方が空気の抵抗が少なく なり、良さそうですが、実際は違います。新幹線のパンタグラフの支柱にも風切り音を 減少させるために、フクロウの羽根をヒントにしたギザギザがつけられているように、 渦の起きやすい曲面では空気の渦の発生を抑える工夫が必要になります。 FRP製のホーンで有名だったコミュニティーでも定指向性ホーンを開発する際、曲率 が大幅に変化するスリット状の隙間から大きく広がる部分を、わざわざザラザラにして、 音がスムーズになるように設計していました。 |
上の画像はAH820ですが、このホーンでは、リンクルブラックという特殊な塗料に より、表面がザラザラに仕上げられており、ホーン内壁における空気の流れの乱れを 最小に抑えることに成功しています。 |