エンジニア の 独り言

サブ・ウーファーについて


この駆動装置は発明者の名前を取ってDanley Driveと呼ばれて
いましたが、SDLシリーズ以外はモーターのシャフトで直接ドライブ
するようになっていました。


インターソニックスのサブ・ウーファーにはダイレクト・ラジエーター型も
あり、エンクロージャーの前後に背中合わせに取り付けられた2枚の
コーン紙を駆動するようになっていました。
(左:46cm採用 2-18、右:38cm採用 2-15
特に2-18は16Hzまで十分なレスポンスがあり、高級乗用車のロード・ノイズ
などをチェックする試験にも採用されていたくらいですが、残念なことに、
通常のリスニング・ルームでは駆動装置からのノイズが聞こえてしまい、
スピーカーから遠く離れて、しかも大音量で鳴らすという条件でない限り、
問題がありました。


こちらは、改良バージョンとして発表されたContraBassで、38cmのコーン紙
2枚を駆動し、46cmのパッシブ・ラジエーターで超低音域を増強するように
設計されて16Hz付近でも、十分な音圧が得られるようになっていました。
このシステムは、その圧倒的な超低音再生能力を買われ、アフリカ象の会話
の実験にも使われていました。高音が空気の粘性の影響で、遠くまで届かない
のに対して、超低音は数km以上離れた場所でも届くという性質があり、野生の
象は遠く離れた仲間と頭蓋骨の中で共鳴させた超低周波数の音で会話して
いることが、このシステムによって実証されました。


1 2 3 続く