EMS LB12 MKII




フランスのEMS社のフルレンジスピーカーユニットであるLB12 MKIIのエンクロージャーの製作をご依頼を受け、
現代の技術でどこまで活かせるかトライしてみました。



公表されているティールスモールパラメーターを見て、ALTECのフルレンジスピーカーユニットの417を思い浮かべて
しまいました。
公表されている最低共振周波数は34Hzと低く、Qtsも0.213と非常に低く、Vasも200Lと30cmユニットとしては非常に
大きいという、現代のスピーカーからは考えられないスペックです。



そして、実際の特性です。
よくあることですが、実際の最低共振周波数は公表値とは異なり約50Hzです。
QtsはALTEC並に低いことは確かですが、注目すべきなのはインピーダンスで、通常なら200Hz付近で一番低くなって
から高音域に向かって数倍に上昇するはずが、それほど上昇せず、かなり平坦という事です。
これは数十年前のFOSTEXのフルレンジにも見られた特徴で、軸上ではハイ上がりな周波数特性になる傾向があります。

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