エンジニア の 独り言

サブ・ウーファーについて

日本では超低音を再生できるウーファーのことをスーパー・ウーファーと呼ぶ
ことがありますが、スーパー(super)という単語は「上」という意味になりますので
通常より低い周波数を再生するウーファーにはサブ(sub)という単語を使うのが
正解です。


この画像の右側の方がマイケル・ジャクソンのツアーで一躍有名になったIntersonics
サブ・ウーファーSDL-5です。(左側はSDL-3
サイズは高さ120cm・幅60cm・奥行き120cmとかなり大型でしたが、一般的なウーファー
で、20Hzの超低音を同じ音圧で再生しようとした場合、46cmクラスのウーファーが少なく
とも10発は必要になることを考えれば、逆にコンパクトだともいえます。


これはSDL-5の内部の画像ですが、一見するとW型折り曲げホーン・タイプに見える
かもしれません。しかし、普通の構造のウーファーと決定的に異なるのは、ボイスコイル
の代わりにDCサーボ・モーターを使用していたことです。


動作原理は、鉛筆を両方の手のひらで挟み両手をこすり合わせるように動かすと
鉛筆がクルクル回るということを、思い浮かべていただければ、分かりやすいと
思います。
鉛筆をモーターの回転軸、両手を回転軸に押し当てたプレートに置き換え、
両手を動かして鉛筆を回すのではなく、モーターの回転軸を回してプレートを
動かすというのが、この駆動装置のユニークなところです。


SDL-5では、更にタイミング・ベルトを介してシャフトを回すように変更して
初動感度をできるだけ上げるようにしていました。


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